【派遣社員/お金と制度】契約途中_終了すると言われた(派遣切り)

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どうして?
今までは何の問題もなく更新されていたのに…
更新の前に終了って…
どうしたらいいの?

現在世界は新型コロナウィルスの影響で、未だかつてない事ばかりを経験しています。
ほんの数ヶ月前までは考えられなかった事ばかりで、更には「急に仕事を失う」事になったら、今後どうしたらいいのか、途方にくれてしまいますよね。

まず、なぜこんな事が起きるのか(起きている理由により補償も違うため)判断する必要があります、そしてこれからどんな補償を受けられるか、を本記事ではご紹介します。

派遣切りされた理由

派遣契約期間途中での解除いわゆる派遣切りされた理由によって、受けられる補償が変わってきます

契約期間途中:契約解除

契約期間中の契約解除は基本的には認められませんが、主に2つのケースに分けられます。
まずは、あなたがどちらのケースか判断しましょう。

普通解雇:契約解除が認められる場合

普通解雇と認められる場合は、主に働く派遣社員に落ち度がある場合です。

普通解雇の「客観的に合理的な理由」については、概ね次のように分類することができます。
厚生労働省HPより
・労働者の労務提供の不能による解雇
・能力不足、成績不良、勤務態度不良、適格性欠如による解雇
・職場規律違反、職務懈怠による解雇
・経営上の必要性による解雇
・ユニオンショップ協定による解雇

この場合、普通解雇は少なくとも30日前までの予告が必要(労働基準法第20条)ですが、労働者派遣法での規定はなく休業手当は発生しません。

※正当な解雇理由があることが必要ですので、本当に不当解雇に当たらないのかの判断は法的機関に相談することをお勧めします。

会社都合:会社の経営難などを理由に解雇

新型コロナウイルスの影響などによる会社の経営難もしくは倒産を理由に解雇される場合は、完全なる会社都合です。

あなたに全く落ち度はありません。
途方に暮れてしまうのはわかりますが、まずは適切に補償をしてもらうために詳しく見ていきましょう。

就業先と派遣会社の関係

就業先(派遣先)と派遣会社(派遣元)は、派遣社員を派遣する「契約」を結んでいます。
派遣元と派遣先との契約自体を解除することは条件を満たせば両者の合意によって可能です。
これは派遣社員を解雇するのではなく、派遣契約を解約するという意味です。
但し、派遣期間の途中で派遣契約を解除するときには、労働者派遣法29条の2と、「派遣先の講ずべき措置に関する指針」(厚生労働省)に基づいた対処をする必要があります。

労働者派遣法29条の2:労働者派遣契約の解除に当たって講ずべき措置
労働者派遣の役務の提供を受ける者は、その者の都合による労働者派遣契約の解除に当たっては、当該労働者派遣に係る派遣労働者の新たな就業の機会の確保、労働者派遣をする事業主による当該派遣労働者に対する休業手当等の支払に要する費用を確保するための当該費用の負担その他の当該派遣労働者の雇用の安定を図るために必要な措置を講じなければならない。

では、派遣先は具体的に何をすればいいのでしょうか?
その指針もはっきりと明示されています。

最終改正 平成30年厚生労働省告示第428号:派遣先が講ずべき措置に関する指針
一部抜粋
1. 労働者派遣契約の解除の事前申し入れ
2. 派遣先における就業機会の確保
3. 労働者派遣契約の解除に当たって講ずべき措置
① 派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ることができないときには、
少なくとも中途解除によって派遣元事業主に生じた損害の賠償を行うこと
② その他派遣先は派遣元事業主と十分に協議した上で適切な善後処理方策を講じること
③ 派遣先は、派遣元事業主から請求があったときは、中途解除を行った理由を派遣元事業主に対し明らかにすること

派遣先は、派遣先の関連会社での就業をあっせんする等により、派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ることが必要です。

派遣労働者の新たな就業機会の確保を図ることができないときには、少なくとも中途解除による派遣会社に生じた損害の賠償を行うことが必要です。
派遣先から派遣会社への損害賠償は例えば、下記があります。

・派遣会社が派遣労働者を休業させる場合は、休業手当に相当する額以上を賠償
・派遣会社がやむを得ず解雇する場合は、次の賃金に相当する額以上を賠償
1)派遣先の予告がないために派遣会社が解雇予告ができなかったときは、30日以上
2)解雇予告の日から解雇までの間の期間が30日に満たないときは、
解雇の30日前の日から解雇予告の日までの期間の日数以上

これらは、派遣先と派遣会社のお話なので、派遣社員の方には直接的には関係がないように思えますが、実態としては派遣先との派遣契約の中途解約と派遣会社からの解雇は、同時に行われることが少なくありません。

では、派遣会社と派遣社員の関係を見てみましょう。

派遣会社と派遣社員の関係

派遣労働者と派遣会社とは、派遣先と派遣会社との関係とは別で、派遣期間満了まで労働契約は継続しており、直ちに解雇につながるものではありません。
また、派遣会社は契約期間満了まで賃金または休業手当を支払う必要があります

もし次の派遣先がない場合でも派遣労働者を休業させる場合は、休業期間中について労働基準法に基づき、平均賃金の6割以上を休業手当として支払わなければなりません会社都合で休業をさせる場合も、同じく休業手当の支払いが必要

では、休業手当とは何か?詳しく見ていきます。

休業手当

休業手当は「使用者の責任」による休業に対して支払われる手当の事です。

支給額は「直近3ヶ月の平均賃金 × 60%」以上です。
もし、これを払ってくれない場合は労働基準監督署や労働局が管轄で相談にのってくれます。

労働基準法第26条:休業手当
使用者の責に帰すべき事由による休業の場合においては、使用者は、休業期間中当該労働者に、その平均賃金の百分の六十以上の手当を支払わなければならない。
*似た名前だけど、意味が全く違うもの
休業補償(休業補償給付)は労働者災害補償保険(労災保険)の一種で、業務上または通勤時が原因となった負傷または疾病により、休業せざるを得ない状況になってしまった場合、休業中の所得を補償するための給付です。

またこの他にも契約途中解除と言われたタイミングにより、補償があります。

解雇予告手当

契約期間途中での解除を告知されたのが、30日未満だった場合は下記の解雇予告手当という補償もあるのですが、休業補償と絡めると一概には言えない(適用されない雇用契約もある)ので、こちらは労働基準監督署や労働局に相談した方がいいでしょう。

労働基準法第20条
少なくとも解雇日の30日前に解雇の予告を行うか、平均賃金の30日分以上の解雇予告手当を支払わなければならない事になっています。
その他の制度、家賃補助(住居確保給付金)や貸付については、こちらの記事にまとめてありますので、他の制度もご覧になりたい方はチェックしてみてください。

最後に確認して欲しいこと

退職勧奨(強要)ではありませんでしたか?

解雇するには、厳しい条件があり、先ほどお話した「休業手当」なども発生します。
そこで担当者によっては、退職を勧めてくる場合があります。

退職届や派遣期間途中解除に対する同意書などにサインする前に、きちんと補償は受けられるのか、受けられないのであれば、正当な理由がある解雇もしくは休業なのかを見極めなければなりません。

それは素人には難しいと思いますので、担当者との話し合いで納得がいかない場合などは、うまく公的機関を利用し相談してみましょう。

厚生労働省管轄相談窓口一覧

上記から電話相談窓口(フリーダイヤル)、メール相談、各都道府県労働局・労働基準監督署及び総合労働相談コーナーの検索が可能です。

まとめ

・まず普通解雇なのか会社都合なのか、どちらなのかを判断する
・普通解雇だった場合は、正当性を法的機関へ相談する
・会社都合だった場合は、休業手当が出るもしくは期間が空かずに
次の仕事を紹介してくれるのかを確認する
・どちらとも判断がつかない、もしくは退職勧奨されたら公的機関へ相談する

本来受けられるはずだったものが受けられなかったばかりに
苦しい生活や思いをされてきた方を今までたくさん見てきました。
あなたが同じように困らないために、この記事が役立てば幸いです。

また別の記事で契約期間途中での解除(派遣切り)の失業保険について
お話します。

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