隠れた派遣社員【常用型派遣(正社員型派遣)の闇】

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派遣社員については、その雇用形態の性質上よくフォーカスされますが、常用型派遣(正社員型派遣とも言われますが、同じ意味なので以下常用型派遣と言います)はフォーカスされることが少なく、見過ごされがちです。

しかし、その実態はとても不安定で、泣いている人たちがたくさんいます

あなたが納得してその働き方を選んでいるのであれば、問題ありませんが
知らないうちにそうなっているケースが往々にしてあるため、記事にすることにしました。

この記事を読むべき人
・常用型派遣で働こうか迷っている
・常用型派遣への切り替えの話が来ている

常用型派遣という働き方については、派遣社員と正社員の悪いところどりのように思えるケースもあります。

この記事で常用型派遣を理解いただき、あなたがあとで後悔することがない「選択」のお手伝いができたら幸いです。

エンジニアや研究職などの専門職の方と大手派遣会社での常用型派遣は恵まれているケースが多いようで、特に専門職の常用型派遣では正社員よりも良い待遇を受けている方もいます。

今回はそれら専門職以外の職種で、かつ大手派遣会社以外の常用型派遣についてフォーカスします。

では、詳しく解説します。

「派遣社員」と「常用型派遣」の違い

派遣社員は派遣会社に派遣社員契約(有期雇用契約)で雇用され、企業へ派遣されます。

これを「登録型派遣」とも言います。

常用型派遣は、派遣会社と正社員もしくは契約社員などの無期雇用契約を結んでいます。
企業へ派遣されるのは同じです。

大きな違いは雇用形態が「有期雇用契約」なのか「無期雇用契約」なのかという点です。

では、「有期雇用契約」と「無期雇用契約」の違いを見ていきましょう。

「有期雇用契約」と「無期雇用契約」の違い

この2つの違いは、とてもシンプルで雇用契約期間の定めがあるかどうかです。

有期雇用契約は期間の定めがあり、派遣社員だけに限らず、契約社員やアルバイト、パートなどで〇月までなど契約期間を定められている雇用形態はすべて有期雇用契約です。

2018年以前では、考えられなかったケースですが、今は無期雇用契約の契約社員の方々がたくさんいます。

それ以前の考え方としては、派遣社員・契約社員=有期雇用契約でした。

理由は次の章にて説明します。

2018年問題

この問題の発端は、2015年に施行された派遣法改正です。
(2018年問題は大学受験問題もありますが、今回は派遣の方です)

今回の問題になる法改正だけを簡単に説明すると
「同じ就業先(組織単位)で同じ派遣社員の方が勤務できるのは3年まで」
という期限付きに変わりましたよというものです(正式名称:派遣労働者個人単位の期間制限)。

厳密なお話をするとこの法改正はいろいろと奥が深く、今回の本題がお話できなくなるボリュームのため、詳しくはまた別の記事にしますが、今回の問題点は3年(制限)ルールができた点です。

この3年ルールのあとは、
「就業先の企業で直接雇用してください」もしくは
「派遣元(派遣会社)で無期雇用契約にしてください」というのがこの法改正です。

有期雇用契約(派遣社員)は不安定なので、無期雇用契約にしてくださいね=限定正社員を増やしたかったのだと推測しますが、その意図とは裏腹にそれまでの無期雇用契約=正社員=安定という図式が根底からくつがえることとなりました。

今回のお話である「常用型派遣」が増えた背景です。

そして、常用型派遣の中でも正社員だけではなく、無期雇用契約の契約社員が増え続けている理由の一つです。(無期雇用契約契約社員増加は2013年4月改正の労働法の影響もあるため、一つとしています)

もともと、エンジニアや研究職などの専門性の高い職種では、自社で雇用して派遣するという雇用形態はあり、特定派遣と言われていましたが、こちらの特定派遣という派遣の仕方は2018年に廃止になっています。

理解納得し選ぶなら問題ない

問題なのはきちんと雇用形態を理解せずに、常用型派遣で働く(働いている)場合です。

あなたは下記を理解していますか?

・将来のキャリアビジョン
(このまま今の派遣先で勤務なのか、ステップアップできるのか
ステップアップできる場合はどのようなビジョンなのか)
・今回の新型コロナウィルス感染症拡大防止の観点から休業を余儀なくされた場合の補償
(例えば、休業手当の6割なのか、いつも通り満額出るのか)
・派遣された派遣先がなくなった場合、すぐに新しい派遣先が見つからなかった場合の補償
(例えば、休業手当の6割なのか、いつも通り出るのか、もしくは解雇なのか実績も含めて聞く)
・昇給の機会や実績
(例えば、賞与年2回会社の業績に応じるとなっていた場合、自分と同じ職種や就業先の常用型派遣の方の実績を聞く)
・福利厚生は派遣会社の営業正社員と同じなのか、それとも派遣社員と同じなのか

もしこれらを理解していないのであれば、きちんと確認してからの就職をおすすめします。
これらの確認項目が派遣社員のときと全く変わらなかったという話をよく聞きます。

正社員だからと言って、解雇されない訳ではないことを忘れないようにしましょう。
特に気になるのは、今の派遣先がなくなった場合の対応です。
一般的な正社員と比べると、リスクは高くないですか。

入社してからあなたが後悔しないために、早い段階で確認できることは確認しておきましょう。

まとめ

  • 派遣社員は有期雇用契約、常用型派遣は無期雇用契約
  • 有期雇用契約は契約期間の定めがある、
    無期雇用契約は契約期間の定めがない(=正社員とも限らない)
  • 2015年の派遣法改正で3年以上同じ就業先で勤務できなくなり、
    常用型派遣の方が2018年以降急増した
  • 常用型派遣で働く人に理解・確認しておいて欲しい点
    →将来のキャリアビジョン
    →休業を余儀なくされた場合の補償
    →派遣先がなくなった場合、すぐに新しい派遣先が見つからなかった場合の補償
    →昇給の機会や実績
    →福利厚生は派遣会社の営業正社員と同じなのか、それとも派遣社員と同じなのか

もし待遇が派遣社員と変わらないのであれば、わざわざ常用型派遣を選ぶ理由を考えてみてください。

派遣社員の働き方のメリット・デメリットをまとめてある記事もご参照ください。

働き方を選ぶのは、あなたの自由です。
ただ知らないばかりに、あなたがあとで余計な不安を持つことを防げたら、幸いです。

 

実は、この他にも知らないうちに派遣されていた常用型派遣の方がいます。
自分では常用型派遣ではなく、ただの正社員だと思っていたのにです…
そんな落とし穴のある求人の見分け方をまた改めて公開します。

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